私が思う日本酒の分け方

日本酒の分け方

私が思う日本酒の分け方

今日本酒で一番いい酒って何?
どれが一番美味しいの?

まあ、きわめて当たり前の質問です。

しかしながら、すべての日本酒を一括りにして比べながら、その答えを出すことは出来ません。
それはやはりタイプの違いから、その酒の美味しさがそれぞれ違うからです。

そこで、私の思う日本酒の分け方があります。

まず、純米酒と醸造用アルコールを添加したお酒という括り方が1つ。
それから、一般米を使った並級のものと上級の酒造好適米を使用したもの。という括り方が1つ。
そして、伝統的な造り方のタイプ。あるいは、華やかで冷やで飲むタイプという造りからくる分け方。
ここが一番細かく分かれることになります。という3つから説明するというものです。

1,「松・竹・梅」日本酒のランク分け

まず最初に、醸造用アルコールが入っているものと純米酒を分けます。
その次にランク分けを行います。
ランク分けとは、日本流に言うところの「松・竹・梅」ですね。
まあ、平たく言えば「上・中・下」。
ただ、この「上・中・下」という概念はあまり使いたくありません。
ここのニュアンスがちょっと難しいところです。

そこで参考になるのが、フランスワインで言うところのテーブルワインとA.O.Cです。

現在日本酒は、特定名称酒と普通酒という分け方がされていますが、 一見ランク分けのように思えるのですが、
よく考えてみるとちょっと様相が違います。

私的に言いますと、純米酒において一般米を使ったものは普通の規格、
つまりテーブルワインに相当します。
酒造好適米を使ったものは、認定されたクラスのもの。
つまり、A.O.C.に相当します。
醸造用アルコールを使用したお酒ならば、
この原料米とともに今までの本醸造や普通酒の捉え方を当てはめても良いでしょう。

如何でしょう、この方が理解されるのではないでしょうか。

2, 更に日本酒をカテゴリーに分ける

日本酒のランク分けを踏まえた上でカテゴリー分けを行います。

これらをクルマに例えるとするとランク分けは、
軽自動車、中級車(普及帯)、そして高級車。 そして、カテゴリー分けは、
セダン、クーペ、ワゴン、ワンボックス。 いうイメージです。

これを日本酒で行うと
伝統的なスタイルの日本酒。
これはつまりセダンでしょうか。

何が美味しい酒なの?という質問に対して、
その人の好みが最初に問われます。
昔からの4ドアセダンを落ち着いていて良いなあと思う人もいれば、
もっと楽しく遊びにも使えるワンボックスタイプが
良いと思う人もいるでしょう。

日本酒も燗を付けてじっくりと飲みたいという人。
冷やで華やかな香りとともにある美味しい酒が良いという人。

でも、どちらもそれぞれに価値があります。
タイプとしてカテゴリーを分けているだけです。
どちらが美味しい酒。
どちらが良いクルマ。
ではないのです。

その違いが理解されていていることが大切です。
そして、ここに造り方からくるお酒の特徴の違いが加わります。
生もと仕込み、山廃仕込み、そして速醸仕込み等々。
あるいは、最近の醸造技術を駆使した造り方。
そこに今までの概念の「本醸造」とか「純米酒」「純米吟醸」そして「大吟醸」という捉え方を 当てはめることが出来るでしょう。

3, 日本酒は精米歩合だけでは判断できない

ここにもう一つお話ししなければならないことがあります。
精米歩合に付いてです。
それは50%精米で「特別純米酒」と表示してある商品があります。
大吟醸と表示するはずなのに、
どうして50%精米なのに「特別純米酒」表示なの?
でも、私は何の問題もないと思うのです。
ここなんですね、お伝えしたいのは。
要するに、どういうタイプの酒として商品化しているか。
ここを消費者さんに伝えるべきであって、
精米歩合だけですべて大吟醸とする必要はないと考えます。

また、クルマに例えるのですが
エンジンの排気量がそれ程でもないスポーツカー。
怪物マシーンのようなものだけが、
あるいはスーパーカーと呼ばれるものだけがスポーツカーではありません。
手の届く価格帯での、
まあいわゆる中級クラスのスポーツカーだってあります。
でも、なめてはいけません。
抑えどころは、もちろんスポーツカーならではの醍醐味が走りにあります。
その反対に、エンジンはスポーツカーとして使用される
すごいエンジンを搭載しているけれど、
ちょっとスタイリッシュな4ドアセダンとして売り出したクルマ。

タイプとして選び、予算で選び、ライフスタイルで選び、趣味で選ぶ。
いわゆる中級のスポーツカーもあれば、
スポーティな雰囲気の4ドアセダンもある。

日本酒でも、50%磨いていても、タイプはあくまでも「特別純米酒」というカテゴリーの酒として造っている。
としたならば、これは「大吟醸」と呼ばない方が伝わります。

このカテゴリーと言いますか、タイプと言いますか、4ドアセダンとか、ワンボックスカーとか。
そういう伝わる言葉が必要だと思います。
日本酒は、これらの分類として色々な表現がされていますが、
でもやはり商品としてどういう酒なのかが伝わるかどうかと言いますと少し違うのではないでしょうか。
お値打ちな大吟醸もあれば、高い特別純米酒もある。
これを伝えることが出来るのは、分類が出来ていればこそ。
そう、それでこそ消費者さんの混乱はなくなるのではないでしょうか。

日本酒の選び方

ここでもう一度、今度は洋服に例を取ってみます。

英国紳士が好むツイードジャケット。 こういうスタイルや価値観がとっても好きで着ている人。
伝統的な価値観とスタイルです。

方や
そういう価値やスタイルが、う~む、ちょっと古めかしいと思っている人。
双方とも、求めているものが違います。
でも、好みは違ってもその良さは伝わります。

日本酒において、
その酒がどのような酒であるかかが消費者の方にきちんと伝わって、
その上で好みや価値を認識していただく。

その為に、分かりやすい分類が必要なのではないでしょうか。

もちろん、そういう分類をしても全て型通りに当てはまるとは限りません。
オーバーラップしているといいますか、
色々な要素を併せ持った商品もあるでしょう。

でも、その原型のような分類上でのポジションは有った方がいいと思います。

4ドアセダンに分類されると思うクルマなんだけれど、
スタイルの良いワゴン風のクルマ。
最近多いですよね。
日本酒もそんな感じがします。
本当に様々な日本酒が市場に出ています。
そうであればあるほど、その原型としてのカテゴリーが分かっていた方が良いと思うのです。

日本酒のもう一つのタイプ

そして、こういうランク分けとカテゴリーと言いますかタイプと言いますか、
そういう分け方をしておいた上で、私は秋の「ひやおろし」の定義につなげたいと思います。

昔からの英国スタイルを基調にしたスーツ。
そして、最近のスタイルでデザインされたスーツ。
日本酒の「ひやおろし」は、伝統的な造りのお酒だからこそ、
その味わいが楽しめます。
生地も作りも伝統的価値が表現されています。
最近の新しく開発された生地とそのデザインに合った作り方。
そういうイメージ。
そんな伝え方。

どちらが良い。 ではないのです。

そんな感じで「ひやおろし」がどのような酒なのかが、
どのような価値と味わいのお酒なのかがきちんと伝わった方が良いと思うのです。

伝統的な造りのお酒だから、秋になって熟成が進んで美味しくなる。
その美味しくなったお酒を「ひやおろし」という生詰めの状態で商品化する。
だから、秋に限定でしか売ることが出来ない。

香りを楽しむタイプのお酒は、あまり熟成の概念を持ち合わせていない。
年間を通じて低温貯蔵しながら一定の美味しさを味わってもらいたい。
なので、「ひやおろし」という商品にして売り出す必要がない。

伝統的な造りの、普通クラスの一般米を使用した純米酒、あるいは本醸造の「ひやおろし」もあれば、
ランクが上の酒造好適米を使用した「ひやおろし」もある。

如何でしょう。
私が思う日本酒の分け方は。
日本酒が消費者の方にとって分かりやすい分類になったでしょうか。

私は、こうすることで日本酒全体の構図が分かるようになり、選ぶ方も分かりやすく選ぶことが
出来るようになるのではないかと思います。

初めに一読 店長の思い

1)日本酒には四季の味わいがあります。

例えば、春のしぼりたて、夏の爽やかな冷酒、秋のひやおろし、冬の燗酒。
四季折々に楽しむことが出来るのが日本酒の素晴らしさです。
そんな季節の味わいを伝えられるようにしていきたいと思います。

2)有名無名規模の大小関係なし

一応、私共は酒屋を商う上でプロでなければならないと自負しております。
ですので、やはり取り扱う商品を選ぶに際し自らの選定基準に照らし合わせて行います。
そこには、有名無名規模の大小は関係ありません。

3)蔵の理念を理解してから

何を基準にするのか。まずは取引に際し蔵の理念を理解するように努めます。それから、その蔵の酒を味わって自分で納得がいく場合に取り扱うようにしています。それは取りも直さず造り手の想いを知り共有することになります。それをお伝えしお届けしたい。
酒屋商いとして、自分が理解出来た商品をお勧めすることで、お客様にも同じ理解が得られればこれに勝る喜びはありません。

4)嗜好品だから、でもちょっと待って

お酒は嗜好品だから飲む人の好みでいいじゃないか。
でも、ちょっと待って下さい。何でも有りになってしまっては、何が良い酒なのという捉え方そのものが無くなってしまいます。
難しい問題です。理屈はこねたくありません、しかし・・。

5)個性とは

お酒の味わいは様々なタイプに分かれます。それぞれの商品のタイプやキャラクターをお伝えするのが流通業者としての私共の役目です。そこにある個性をお伝えできれば一番よいと思います。
しかし、文字ではやはり伝えきれるものではありません。「百閒は一見に如かず」です。その酒の本来持っている良質な部分、その美味しさが伝わってこそ、その酒の本当の個性が伝わったことになると考えます。

6)酒そのものが語ってる

本来は、「酒そのものが語っている。」これが理想です。
これも、実際に飲まれての話です。
言葉足らずくらいが丁度いいのか、雄弁に語れば伝わるのか・・。

7)作り手冥利

造り手が精魂込めて美味しい酒を造ろうとして造ったお酒です。
美味しく、楽しく、お飲み頂ければ造り手冥利だと思います。

お酒への思いや捉え方

日本酒選びの為の3分類

「お気に入りの酒」と「美味しさを求めた酒」そして「感性の酒」

当店では、日本酒の案内に際して
お酒選びのポイントを大きく3つに分ける試みをしています。

(1)「お気に入り」を探す。(2)「美味しさを求めた酒」を探す。(3)「造り手さんの個性が表現されたタイプ」を楽しむ。

詳しくはこちら

ワインを知るとは好みを知ること

好みのワインを探すテースティング

良質で美味しいワインを知ること、そして選ぶこと、それを美味しく飲むこと、
これがワインとの一番良い付き合い方。
その為に、そのステップとして、自らが美味しいと思うワインを探すことから始めましょう。
「これが良いですよ」と言われてもよく分からないのがワインの世界。それならば、美味しいと思うものから始めましょう。

詳しくはこちら

丸又商店では4つのサイトから様々な情報をお伝えして参ります

  • 丸又商店丸又商店

    基幹サイトとして「丸又商店」をご案内しています。

  • 丸又商店オンラインショップオンラインショップ

    当店の取扱商品のご案内及びインターネットでお買物をして頂けるサイトです。

  • 酒屋慶風酒屋慶風

    良い酒とは何だろう。美味しく飲むにはどうすれば良いのだろう。そんなことを探求していく中で、それを文章にしてコラムにしてみました。

  • 店長ブログ店長ブログ

    お酒や食品に関して色々な人との会話から得たヒントや店頭に於いてのお客様からの質問等を参考にしながら、日記として書いています。

日本酒選びの為の3分類


 「お気に入りの酒」と「美味しさを求めた酒」そして「感性の酒」
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選ぶポイントロゴ

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当店では、日本酒の案内に際してお酒選びのポイントを大きく3つに分ける試みをしています。

(1)ベイシックな造りと味わいのお酒を選ぶ基準は「お気に入り」を探す。
(2)香りや味わいを求めて「冷や」で飲むタイプは「美味しさを求めた酒」を探す。
という探すポイントの違いがあると考えています。
そして、
(3)杜氏さんの感性に裏打ちされた「造り手さんの個性が表現されたタイプ」も登場してきています。


(1)お気に入りを探す
(お気に入りの酒として美味しい酒を求める)

 ベイシックな造りと味わいに分類されるお酒に、香りの表現をしてもあまり意味が
 ありません。
 こうゆうタイプは、キリッと辛口とか、さわやかなとか、燗映えするとか、甘口でも
 後味がすっきりしている、とかの案内文になります。
 そこに、旨味があるとか、豊醇とか、スッキリしたタイプとかのコピーになると思いま
 す。
 そして、多くが「食中酒」になるものがほとんどです。

 生もと仕込み、山廃仕込みの日本酒のほとんどはここに分類されます。
 伝統的な造りの純米酒、本醸造や上撰等の普通酒はここに入ります。
 そして、大吟醸や純米吟醸でもここに分類されるものがあります。



(2)お酒に美味しさを求める
(お酒そのものに美味しさを求める)

 最近人気の香りや味わいを求めて「冷や」で飲むタイプは、文字通りに香りの表現
 とか味わいのタイプの分類が主になります。
 お酒そのものの「美味しさ」を求めることになります。
 故に、「食中酒」には適さないものが多いですが、ベイシックな造りのモノは食中酒
 に適します。

 吟醸酒の多くがここに分類されます。
 純米酒等でも、香りが高く冷やで飲むタイプの酒の多くはここに入ります。


このように、飲用に供するにしても違いますから、タイプの違うものを同じモノサシで測りながら
同じように論じていてはいけないのではないかということで、このような分類をしてみました。


(3)感性の豊かな酒
(個性が表現されたタイプ)

 それから、造り手さんの個性が表現されたタイプというのもとってもいいなあと思い
 ます。
 ただ、幅が広いし、ここに入るものはどれかと言うことは、これはまた案内に困る
 ことは困るのですが、でもとても楽しみでもあります。


そうゆうことを踏まえて、当店では3つのタイプ別分類を行い、それを提示しながら皆様のお酒選びのポイントにして頂きたいと考えました。

<店長の想い>


美味しいという言葉は同じでも、この2つはニュアンスが違うのです。



 お酒そのものに
         美味しさを求める。




 「お気に入りの酒」として
       美味しい酒を求める。


お酒そのものに「美味しさを求める」ことと、「お気に入りの酒」として美味しい酒を求めることは違うと言うことです。

「美味しい酒」という言葉が同じ捉え方で書けないこと、これが日本酒をわかりづらくしているように思います。


例えとして
(紅茶とケーキ)


 その例え(美味しさの言葉としてのニュアンスの違い)を紅茶とケーキに例を取って
 みました。


 美味しいケーキが食べたい。
 という感じでケーキに美味しさを求めることは至極当然ですね。

 このケーキ、美味しいね。
 どこの店。
 パティシエは誰?
 なんて話になります。

 でも一緒に飲む紅茶はというとそうゆう話にはなりません。
 美味しい紅茶と合わせているのでしょう。
 でも、その時の「美味しい」はニュアンスが違いますよね。

 紅茶の美味しさは、紅茶自体が「わあ、すごい、美味しい~」っていう感じの美味しさ
 ではありませんね。
 美味しいケーキと一緒に飲むのに適した美味しい味ですね。

 こうゆう事なのです。

 お酒自体に美味しさを求める、その美味しいと。
 お気入りの銘柄としての美味しさは。

 普通に使っているのです。
 この紅茶、美味しいね。
 ケーキもとても美味しい。
 こことても良い店だね。
 と。

 この時の紅茶を褒める「美味しい」とケーキを褒める「美味しい」はちゃんと違う事を
 皆さん知っています。

 実はお酒も同じだったのです。
 いやあ、酒は旨いし、料理も最高、良い旅館だねえ。
 と。


 良質な水で炊く「美味しいごはん」
 良質な水で点てた「美味しい珈琲」「美味しい紅茶」
 良質な水で醸した「美味しい日本酒」
 とまあ、こうゆう風に使う「美味しい」は同じ感覚なのだと思います。
 それが違ってきたので、混乱しているのではないでしょうか。

 要するに、日本酒そのものに「ケーキの美味しい」と同じニュアンスの捉え方での
 美味しさを求めているのです。

 そこをきちんと捉えた方が伝わるのではないかとの思いからこのような3つの選ぶ
 ポイントを分ける試みをしています。



そんな訳で、この取り組みを行うに致しました。

もちろん、どちらとも言えないなあ。
でも、良い酒だなあ、というのが有りますよ。
当店でも、全てに属するかなあというお酒があります。
これも時代ですね。



<店長の想い(その2)>

吟醸酒について

まあ、有り体に言えば、多くの美味しさを求めた酒のほとんどは「吟醸酒」と呼ばれるタイプです。
しかし、やっかいな事にこの「吟醸酒」という分類は、原料米の精米歩合を基準としているので、全ての吟醸酒が同じ性質だとは言えないのです。

そして、この分かりにくくした最大の要因が「吟醸酒は良い酒」であり、「良い酒は冷やで飲む」という流布があったことです。

例えを出しましょう。

巷の話として


 吟醸酒は、いわゆる「良い酒」
 だから、当然、冷や。
 キンキンに冷やして、コーラ、ジュースと同じような温度帯で飲むのが当たり前。
 お燗なんかしたら、造った人に怒られる。
 そんな、イメージがありますね。

 「良い酒は冷やで飲む」  これ、常識?!
 でも、ホントなのかなあ。

 華やかな香りの吟醸酒を燗すると、どうなるか。
 (わ~、止めてくれ~、と悲鳴が聞こえてきます。)

 ほとんどの場合、味が細くなって美味しさを感じなくなります。
 美味しい酒ではなくなって、温かいお湯にアルコール分があるような感じになります。
 こうなってしまうことが分かっているので、お燗なんかしたら、造った人に申し訳ないと
 言われるようになりました。


ところが、吟醸酒でも美味しく燗上がりするお酒があります。
ここを伝える事が難しいので、「選ぶポイント」として3つに分けてみました。
だって、同じ「吟醸」というカテゴリーに入る酒が、燗出来るものと、絶対に冷やで、となれば見分けることなんて出来ませんものね。


同じ吟醸酒と呼ばれても大きく違いがあります。



  香り高く、お酒そのものに

  美味しさを求めた吟醸酒。




  しっかりとした、伝統的な

  造り方で造られた吟醸酒


  冷やで美味しいタイプです。

  燗は出来ません。

  香り吟醸と呼ばれます。




  冷やも美味しいですが、

  温く燗をするととても

  優しい美味しさになります。

  味吟醸と呼ばれます。



<店長の想い(その3)>

店でのやりとり


 ご来店頂いたお客様とのやり取りです。

 この「吟醸」というのはどうゆう意味ですか。
 この酒は、「辛口」ですか。

 至極普通の質問です。

 精米歩合が、え~と、と言いながら答える訳ですが、ふっと思いました。
 これは消費者の方に分かる分類かと言えばそうではないなあ~。

 例えば「お茶」ですと、緑茶、ほうじ茶、煎茶、抹茶、等々に分けられています。

 こうゆう事が日本酒では行われていないですね。
 まあ、出来ないからと言えばそうなんですが・・。

 消費者の方が選びやすい指標のようなモノがあるといいのになあ~と思いました。


                   皆様の日本酒選びのご参考になれば幸いです。 

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 「酒屋慶風」コラムページもぜひご覧ください。
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酒屋慶風旨い酒を旨く飲むロゴ

この「日本酒3つの選ぶポイント」に関して

酒屋慶風コラムページにて

お気に入りの酒と美味しい酒

食中酒ってどんな酒  「食中酒ってどんな酒(その2)」

というコラムも一緒にご覧頂ければ幸いです。

好みのワインを探すテースティング


「これが良いですよ」と言われてもよく分からないのがワインの世界。

それならば、「美味しいと思うものから始めましょう。」

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ワインを知るとは好みを知ること
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ワインのテースティングというと、ソムリエさんがとても素晴らしいコメントをしながらワインを表現することだと思っておられる方が多くいらっしゃいます。
でも、そんなことはソムリエさんにしか出来ません。
ちなみに私も出来ません。

そこで、3つの立場から行うテースティングをご紹介します。
というより、至極当たり前の事なんですよ。


ワインテイスティング画像



  (1)生産者さんのテースティング (欠点を探す為)

まず、生産者さん。
彼らのテースティングは、要するに欠陥探しなんです。
商品として市場に出しても良いかどうか。
ここをクリアーしてから、ワインの特徴を表現することになります。
でも、ソムリエさんのような表現や伝え方は生産者の立場からはあまり必要がないでしょう。




  (2)ソムリエさんのテースティング(伝える為の表現)

 そして、ソムリエさん。
彼らが言うところの「バラの香り」とか「スパイシーな香り」とかの表現は、実は共通の表現方法なのです。
つまり、この液体としてのワインを客観的に共通的に見ていくのです。
それで、どういうワインかを知ることになり、それが伝える言葉になるのです。

しかしながら、この表現が何を意味するのかを知っている人になら良いでしょうが、普通の人には、「わあ~、すごいなあ、でも、あ~、その~、よく分からないなあ」ということになりかねません。

本来は、そのワインを表現しているのですから、伝わらなければ意味がないのです。



  (3)好みを知るそして探すテースティング


  では、普通の一般消費者の方のテースティングとは何かと言い
  ますとそれは「好みのワインを探すテースティング」ということです。

  
  但し、好みに合わないから不味いということではない訳で、ここ
  の捉え方を間違えないで頂ければと思います。

ワインテイスティング画像2


  スイートかドライか、コクは有った方がいいのか、酸味はどうなのか。
  ご自身の美味しいなあと思う尺度で試されればいいのです。
  しかし、好みだからといって「何でもあり」というのはやはり違うと思います。


  この事を文章で書くのはとても難しいのですが、それはつまり
  
「良品を認めたその上で、好みを探すこと」
  それが重要だということです。

  要するにソムリエさんのようなコメントをするためにワインを勉強したり捉えたりする必要
  などさらさらないのです。
  (もちろん、飲みながらそういう表現も少しは出来るようになると思います。)

  ワインは、美味しく楽しむものです。
  料理がますます美味しく冴えるように寄与してこそ本来の姿です。

  自分の好みと美味しいワインを見つけるために行って頂きたい。
  その為には、逆説的な言い回しですが、何が良いワインかを知る事が大切なのだ
  と思います。



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美味しいワインと美味しい料理を楽しむ為には、

まず、美味しいワインを選ばなくてはなりません。

その第一歩としての捉え方として

「ワインを知るとは好みを知ること」だと思います。


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  但し、「ステーキにはどっしりしたタイプの赤ワインだね」
  「軽い赤じゃあ、合わないね。」
  というような一般的に在る楽しみ方のルールを知ってワインを選ぶことが大切であり、
  それを踏まえて、良いワイン美味しいワインを見つけていくためにテースティングされる
  ことをお薦めします。

  「スパイシーな黒コショーの香り」なんて表現が出来るようになるのは、ず~と後からで
  いいのだと思います。




ワインテイスティングページ画像2

好みに合う、美味しいワインを見つけること。

それが食事と上手くマッチすること。



それは、普段のワインとの付き合いをとても上手に行える事こそが大切であるということです。  

その為に、ちょっとしたポイントを知っておくことが一般のワインファンには大切なのだと思います。

そして、そういうテースティングレベルや料理とのマッチングレベルが上がる事を指して「ワイン通になってきたね。」と言うのだと思います。





 (例え)洋服を選ぶ(自然に決めておられます)

例えとして洋服選びから見ていきましょう。
自らの「サイズ」とか「デザイン」とかは、実は言われなくても自らの好みを探し、そして選んでおられます。

洋服の場合、自分に合わないサイズを購入しないのは当然ですよね。
「生地」や「デザイン」それはつまり、似合うもの、気にいったものを選びます。
決められないとなるとそれを他人に決めてもらったりする訳ですが、その場合でもベストチョイスをするアドバイスが求められます。

生地、スタイル、着心地、サイズ。

ワインなら、香り、味わい、余韻、相性の良い料理となります

同じなのです。
これで分かって頂けたのではないでしょうか。
私の言う「好みのワインを探すテースティング」を。


それはつまり

一般消費者の方にとってのワインを知る手始めの捉え方として

ワインを知るとは好みを知ることであり、好みを探す事なのです。

 <勘違いされませんように念のため>


  「好みの味だから何でもあり」
  「素人はこれだから困る」
  何てことになってはいけませんね。

  良質で美味しいワインを知ること

  これが一番いいことです。

  ならば、「手当たり次第にワインを飲めば分かるのか」と言えば、そうではないと思います。

  その為に、そのステップとして、自らが美味しいと思うワインを探すことから始めましょう。
  という事です。

  押しつけられた価値観とでも言いますか、これが良いですよと言われても、よく分からない
  のがワインの世界。
  それならば、美味しいと思うものから始めましょう。

  「メダルを取ったワインですよ。」と言われても、もしかすると売らんが為の行為であり、どうも
  信ぴょう性に欠けるなあと思う味のワインもあるかもしれません。
  あるいは、色々な部分が強調されすぎていて、コンテストにはいいかもしれないけれど、
  なんだかなあ、と思うかもしれません。

  その感覚を大切にしましょうよ。

  ハズレを掴まされない為にワインを勉強したのに、何が「良質で美味しいワイン」なのか
  知ることが出来なかった。
  そんな話を聞かれたことありませんか。

  この味を覚えなさいと言われても身体が反応してくれません。

  美味しいなあと身体が思えば反応します。

  そこが一致して初めて理解したことになります。
  そう、自分が美味しいなあと思う好みの味と良質で美味しいワインの味が。

  この部分が一致するには、やはりプロの助言が必要な場合があるでしょう。

  そうして、ワインライフを楽しんでいると、自然と「良質で美味しいワイン」と自分の好みが
  合ってくるものなのです。

  気が付くのです。

  その方が自然なのだと思います。

  但し、いつまでも「好み」にこだわれば、一致する日がこないかもしれません。

  それは、貴方次第です。
  念のため。

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