初めに一読 店長の思い
例えば、春のしぼりたて、夏の爽やかな冷酒、秋のひやおろし、冬の燗酒。
四季折々に楽しむことが出来るのが日本酒の素晴らしさです。
そんな季節の味わいを伝えられるようにしていきたいと思います。
一応、私共は酒屋を商う上でプロでなければならないと自負しております。
ですので、やはり取り扱う商品を選ぶに際し自らの選定基準に照らし合わせて行います。
そこには、有名無名規模の大小は関係ありません。
何を基準にするのか。まずは取引に際し蔵の理念を理解するように努めます。それから、その蔵の酒を味わって自分で納得がいく場合に取り扱うようにしています。それは取りも直さず造り手の想いを知り共有することになります。それをお伝えしお届けしたい。
酒屋商いとして、自分が理解出来た商品をお勧めすることで、お客様にも同じ理解が得られればこれに勝る喜びはありません。
お酒は嗜好品だから飲む人の好みでいいじゃないか。
でも、ちょっと待って下さい。何でも有りになってしまっては、何が良い酒なのという捉え方そのものが無くなってしまいます。
難しい問題です。理屈はこねたくありません、しかし・・。
お酒の味わいは様々なタイプに分かれます。それぞれの商品のタイプやキャラクターをお伝えするのが流通業者としての私共の役目です。そこにある個性をお伝えできれば一番よいと思います。
しかし、文字ではやはり伝えきれるものではありません。「百閒は一見に如かず」です。その酒の本来持っている良質な部分、その美味しさが伝わってこそ、その酒の本当の個性が伝わったことになると考えます。
本来は、「酒そのものが語っている。」これが理想です。
これも、実際に飲まれての話です。
言葉足らずくらいが丁度いいのか、雄弁に語れば伝わるのか・・。
造り手が精魂込めて美味しい酒を造ろうとして造ったお酒です。
美味しく、楽しく、お飲み頂ければ造り手冥利だと思います。